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狼の賭け フランス映画の佳作 [映画レビュー]

狼の賭け
1972制作 フランス

督: セルジオ・ゴビ
脚本: ジョルジュ・タベ
アンドレ・タベ
撮影: ダニエル・ディオ
音楽: ジョルジュ・ガルヴァランツ
出演: ロベール・オッセン
ヴィルナ・リージ
シャルル・アズナヴール
マルセル・ボズフィ

この映画は子供の頃、家のテレビ放送で見ました。
子供心に、(なんてオシャレでクールなギャング映画なんだろう)とすっかり心酔。
幾度か、12チャンネルなど(しかもお昼ね)再放送されているのを見ていました。
オークションでレンタル落ちのビデオが手に入り、なんとなく安心して、やっとレビューが書けるようになりました。

パリに現れたギャング団。首領はデリンジャーを名乗り、銀行強盗などで荒稼ぎ。
しかし、ロベール・オッセン演じる首領は「運命の女」とニースのカジノで巡り会い、やがて破滅の道が待っていた・・・

幼なじみの刑事(シャルル・アズナブール)は友情の思い出に苦悩する・・・・

と言った内容です。

フランスがギャング映画撮ったらこんなにオシャレになる・・・という見本のような作品で、アンニュイな
表情の主人公がまた魅力的。(終始、自分の死に様のデジャヴに悩まされるのです)

ヒロインもクールでアンニュイ。ヴィルナ・リージという女優さんなんですが、私の子供の頃のパリジェンヌのイメージ。
カジノでの出会いのシーンも黒のモードなパンツスタイルに結い上げた銀髪。黒のアイライン。
噴水の溢れるラウンジで包容。(ヴィルナ・リージはロベール・オッセンがギャングだとその時すぐ気がつく・・・まあ、闇社会の中の女なんですなぁ)

実はこの映画には三人の女性が出て来ます。
一人はヴィルナ・リージ。ヒロイン。

もう一人は逃亡先のオテルの女将、そして彷徨うロベールを匿う町の女。
それぞれがフランス女を象徴してるんだなぁ・・・

ヒロイン。ファム・ファタール。運命の女。
オテルの女将。男の言う事を絶対に聞かない強情な女。
町の女。男を崇拝し、尽くす健気な女。

この三つの女の姿がギャング映画の中で異彩を放って、ただのフイルムノワールの世界で終わらない、味わい深い物にしてるんだなぁ・・・



最期、親友シャルル・アズナブールの股の下で死んで行く主人公。

テーマは一体なんだったのか・・・多分ロベールでオシャレなギャング映画撮りたかっただけかも・・・と思いつつ、満足出来る映画なのでした。







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