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月の恋人 第一話感想。キモッ!大金かけた駄作。月の恋人初回視聴率22.4% [ドラマレビュー]

うわ〜こんなに不快で鳥肌立つドラマ珍しいわ。ある意味キムタクに感謝。
でないと、こんなの5分でチャンネル変える。
見所はこの中国娘のシュウメイさんが、華麗にモデルとして変身したりーの、純で熱い中国娘に次第に心惹かれて歪んだ性格が矯正されたりするキムタク社長の心の変化だったりーのなんでしょうが。

その前にキモい。全部。俳優の演技も臭い(今時)台詞も臭い。
私的に『不毛地帯』の悪夢再来。

フジテレビの中はまだホリエモンと戦っていた頃の豪勢な勢いがあった頃のデレクターとか居るんだろうな。
ブログ書く為に見よう見ようと頑張ってましたが、私の虚弱な感性はこの傲慢で鼻持ちならないけど、才能があるんだYO的な、居る筈のない青年社長が女三人と恋愛模様を織りなすなんていう虚構の押しつけに耐えられない。

ドラマは虚構だけど、虚構過ぎる。
シュウメイ・リンさんは喰うや喰わずなのに肌艶よすぎるし、“現場監督”の篠原涼子はピカピカの作業着でブローしたてのヘアスタイル。
一晩徹夜してくるようなそんな女優魂を期待するのは間違いなのかな。

キムタクはほんとペラいね。
終盤シュウメイさん抱きしめてる時、カッコイイというより気持ち悪かった。

シュウメイのダンスもキモかった〜〜。(なんかこの番組、女をバカにしてませんか?全体的に、決して“対等”でも“同類”でもない)
下僕とか下女。
そしてキムタク社長の趣向、余興の一部。
あーーーっ不愉快!
見るに耐えないので、もうジ・エンドにしました。

ドラマに肝心の人間模様とか心の葛藤とか心理とか全然見えて来ない。
というか書くつもりもないんでしょう。
ドラマを作る意思があるのか。

視聴率これ、よかったら日本ももう、おしまいだ〜
脚本家、ドラマ作り目指す人はもう海外を考えた方が良い。

こんなドラマ撮って、見る人に失礼じゃない?なんて言えないなんて、もうフジは終わってる。
良かったね、ホリエモン、テレビ会社買収しなくて。
ロケット開発の方が夢があって、皆喜んでくれるよ。


うわ〜取ったな〜日本のドラマの価値って何なんだ〜



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大河・龍馬伝 第一話 感想 あけましておめでとうございます。2010年・・・ [ドラマレビュー]

大河龍馬伝のオープニングの下品さにがっくり・・・
こども龍馬の鶏ガラみたいな裸体に何か悲しさを覚えてしまいました。
そりゃ、龍馬は凄いですよ、俯瞰的な視野(そりぁどんな物?)で物事を理想家する方向へ動かし、
人を集め先見の明で人を動かし。
あーそりゃ、凄いですよ。
そりゃ、幕末京都の警備隊風情だった新撰組なんかとは格が違いますわ。

でもね、延々「なんか凄い奴が来るぞ出るぞ」って大げさな前フリとかげんなりしちゃうんだわさ。
埃臭くて殺伐としたドラマだなぁ・・・
というのが大まかな感想です。

普通の時間帯の時代劇もげな〜ってしちゃうのに、大河でねぇ。

娯楽性よりも制作者側の『自己満足』臭がプンプンして来て、しばらく敬遠します。

福山雅治の龍馬も、人徳深く懐深く男女とも虜にした魅力有る人柄がイマイチ感じそうに無いし。
階級差別があったから、龍馬が明治維新に奔走したんじゃあないような気もする。
確かに世に出るきっかけではあったでしょうが。

明治維新を美化ばかりせずに、弊害ももっとスポットを当てるべきだと思いますが。
そういう方向に日本人が向いても良い。
日本人がこの先グローバル化を受け入れて生き延びて行くには、明治維新とは何だったのか、本当の英雄とは、文明開化とは何だったのか、考えて検証して行く事が大事なんじゃないか、と。

しかしただの偉人伝になっててしかも我々庶民は龍馬実際どのような方向性でどんだけ効果のあった動きがあったか、ということが、正確なデータを元にハッキリ表させる物を見る事が出来ない。

正確なデータは無いの?で、その後は?龍馬の死以後、日本は成功の道へ文明開化の道へ向かって
幸せになって行ったんですか?

なんとなく、小説やドラマで「なんか転換させたキーパーソン」くらいの漠然としたイメージがふわふわあって、そのふわふわ感がドラマの汗唾垂らして怒鳴り散らすシーンが多くなると、ハレーション起こすような不快感が増幅しちゃうんだなぁ。

ドラマを理解しようという思考が停止しちゃうんですよ。でも龍馬物ってここぞとばかりに汗臭く、
がなりたたて、「日本は○○ぜよ!」と唾飛ばす。その悪いパターンに陥りそうな予感。
まーこんなにブーたれてるのって私くらいかなー。

子供龍馬が饅頭を落としてそれを犬がくわえて逃げるシーンとか質の悪いアジア映画みたいだった。
ほんと埃臭いドラマ。
潤いがないよねー。
貧乏臭いし。
いや貧乏しようがないとしても、高潔な人柄とか。
貨幣経済がまだ幅をきかせてなかった頃の人々の心の篤い姿とか、
期待しちゃんだけど、人間像にイマジネーションが湧かないというか・・・


しかしなんで実際残ってる写真よりも良い男が龍馬を演じて
実際残っている写真よりもビジュアル的に格落ちする男が土方歳三を演じる事が多いのだろう。

私の幕末史最大の謎だわ。

去年の暮れに撮った青山です。
昼間は人通りも無く、マネキンもつまらなそうでした。
年末はほとんど眠って過ごしました、微熱でうつらうつらしていました。
同人サイトの人からの年賀状(ひとつは喪中の挨拶で年末に来ましたが)に感激しました。
こちらの方はまったく音信を返してないのに。
きちんと毎年送って下さる。
誠実、という事について、ちょっと考えていました。
今年は誠実に人に接して良い仕事をしたい、と思いました。(←今までそうじゃなかったからネ!)

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今年も宜しくお願いします。aoyama0.jpg

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新年の挨拶有り難うございます。^^
今年もどうぞ宜しく。
よく考えて、文章書く癖をつけようと・・・(今更・・・)
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JIN 最終回感想 ナンダコリャ&忘年会全滅! [ドラマレビュー]

JIN最終回感想です。あれーこれTBSの悪い面がでちゃったかな。
視聴者置いてきぼり。
ラスト20分くらいの仁先生のセリフはまったくドラマの状況の説明ではなく、“観念的”で戸惑いました。

前のJINのドラマレビューで終わってしまうのが寂しい、と書きましたが、それは愛着有るドラマとの別れから来る寂しさでこの最終回はドラマの別れの寂しさよりもテレビ局のそろばん勘定が見えてしまって「・・・・」ともやもやした感情を抱いてしまい、ちょっとどう感想書こうか、気持ちが萎えてしまっている状態です。


所詮作り事なんですから、視聴者に夢を見せて欲しい、という気持ちがあります。
だからーこの物語のがんばりは、綾瀬はるか演じる咲さんの奮闘もあって何度かそこが見所でありました。
ので、最終回はその努力が報われる所でも見たかったです。
縁談、結納、蹴ったんですよ。
武家の娘が。
それだけでも仁さん気持ちがわかりそうな物なのに。
「有り難うございました」って感謝の気持ちだけかい!
って思わず突っ込みました。

ドラマとしてとても新鮮な驚きや感動を持ってJINを見る事が出来ましたので、この作品への賛辞は惜しむ気持ちはありません。

仁先生の現代の恋人、未来(この名前も象徴的ですね)がたとえ、自分への手術が失敗であっても、
それが医学の一つの検証になれば失敗じゃない、と言う所と未来の先祖(なんでしょ?)が同じ事を言って乳がんの手術を受ける所など、人間の持つ崇高な倫理観、人間が人間で試すしか医学の進歩がなかった時代の尊い献身の気持ちを描き出していました。
医学の進歩の有り難さ、この花魁の人間性の高さ、人間だけが持つ公益心、公徳心の美しさを感じて胸が打たれました。(いままでの花魁の時代劇の役割ってワンパターンでしたよね)
でも、この最終回はねー。

やっぱりこうー病院に来た男は龍馬だったのか、胎児君は未来だったのか、とか咲さんへの気持ちは
・・・・そういう纏まり、期待してたんですけどねー。
まさかいっこも解決してくれないまま、DVD発売かー。

仁 感想
第九話残酷な神の裁定(このタイトル、大げさ過ぎですよね)
http://i-zumi.blog.so-net.ne.jp/2009-12-06-1

変な風邪をひいてしまい、寝たり起きたりしていました。(今日も半日寝ていました)
忘年会は全部断りました。
ドタキャンじゃなくて良かった、でもこの時期にしか会えない人って居ますよね。
なんか残念。



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JIN 第九話感想 残酷な神の裁定 [ドラマレビュー]

ああ、美しいキスシーンでした、仁先生(大沢たかお)と野風(中谷美紀)さんの。

タイムスリップのお話は沢山あれど、自分の恋人(未来)のご先祖様かも知れない、という過去生の人と、
戸惑いながらのキス。珍しいシチュエーションに新鮮な驚き。
タイムスリップという非日常空間にさらに非日常の特別なロマンが重なる。
ドキドキせずにいられますか?
こちらにも、その仁先生の繊細な戸惑い、野風さんの押しの必死さ、二人の表情に迫るカメラ・ワーク、どれも素晴らしくて、切ない気持ちと、不安と、応援の気持ちとが重なり合って、画面から目が離せませんでした。
野風さんがんばります。
プライドの高い彼女は必死です。
籠の鳥から籠の鳥へ〜身請けされてしまうんです。
ならせめて、せめて一度だけ、思いを遂げたい_

この合間に、居候先の橘家の人々の表情が出るんですが、それが何故か嬉しい。
仁先生が、野風さんと契る事が、橘家への裏切り行為ような気がして、何故か見てる私は後ろめたい気持ちに
なってしまうんですが、それは、仁先生を応援する橘家に愛着をしっかり持ってドラマを見てるんだな、と気づかされて、それがまた嬉しくなりました。

心のどこかで、仁先生は橘咲(綾瀬はるか)と結ばれて欲しい、この娘に傷ついて欲しく無い、と思い、
それが、仁先生が花魁・野風を抱く事に、抵抗感を感じさせているんでしょうね。
いつの間にか親身になっていました。このドラマの登場人物に。
凄いドラマです。
作り物なのに・・・

そして、仁先生、野風=未来という気持ちに揺れ、花魁の幻惑光線にノックアウトか?
と思いきや・な、なんと無情の半鐘がっ!
(私はこの時、咲さんが火ぃつけたんかいな、と思いましたん)
大火の警報ブザーが仁先生を郭の世界から現実の世界へと引き戻す。
江戸の町火消しの頭領、新門辰五郎の約束がある!

医者の職業人のプライドをかけて、いざ、火事場へ!
無事治療も済んで、仮治療小屋から出れば、焼け野原。
火消しが打ち壊しで小屋を類焼から守ったんです。

火消しの心意気、医者の矜持、お互いのプライドの証明が素晴らしい結果を生み出す。
ちょっとウルウルしました。

時代劇でこんな町火消しの活躍を庶民の目から見た形で立派に表現するのって今までないですよね。
生きる時代は違っても、職業は違っても、仕事に賭ける心意気はその溝を埋める。


その時の新門辰五郎と仁先生を見守る咲さん、医者仲間の山田純庵(田口浩正)、みんな好い顔してる。こちらもほっとするような笑顔です。
タイムスリップ物でも、SF時代劇でも根底にあるのは、人間賛歌だなぁ。このドラマ。


振り切られた野風は龍馬に心情を告白する。
もう、私は身請けされるのでありんす、もう仁先生に会えないかも、知れない・・・
龍馬は野風を抱きしめ、気持ちを解放させてやります。
それまでの龍馬の下心一杯だった胸は、野風への暖かい、龍馬ならでは、の慈しむ気持ちが溢れています。

慈しみ合い。
その大事さ、相手を思いやり、慈愛で接する気持ち・・・
そういう物を龍馬の仕草から感じました。
ええ奴や龍馬。

あっという間の一時間。
あの胎児は。
龍馬の生死は。
咲さんは。

どうなるの?縁談は栄様(咲ママ)の仕込み?

そしてどうも野風さんは“自己検診”で乳がんらしいですね。
それを発見してニヤリ、とその時笑うんですが、(先生に、あ え る )という幻のセリフが聞こえて来そうでした。

脚本も素晴らしい。ストーリー展開の辻褄も大事ですが結局、人はドラマに住む、キャラクターに
連れられて、お話を臨体験するんだな、と思いました。

だからキャラが立ってないと、お話を肌身に感じられない(何のドラマの事か、はさて置き)

これは今年のドラマの中で任侠ヘルパーと供に、終わってしまうのが、寂しく感じるドラマですね。
ずっと続いて欲しい。

あと二回で終わるなんてもったいない。
そう思いながらこのブログ書いています。

押尾逮捕されました。
それで、その場に居たとされる森元総理の息子はなんで事情聴取されないんですかね?
権力?
権力なのね?
エネゴリ君!


新宿ミロードのイルミネーション

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不毛地帯 第五話 感想 [ドラマレビュー]

戦争と三人の女 感想です。
全く、このタイトルではドラマの内容に相応しく無い。(壱岐の奥さん空気)
本当なら「激戦!情報網を捉えよ!中東戦争で丸儲けするのはどっちだ!」
とかでしょ。

戦争と女、ああ、そうか、この戦争は商戦とそれに係る女達と言う事なのかな。
一話で逃した女性層を取り込もうという必死さが・・・痛々しいナ。

まず、イスラエルという国がどういう国か、何故中東戦争が起こったのか、という基礎
がないと、この回の流れの早さは(´・ω・)ポカーンだったのでわ・・・

今回のお話は中東戦争で回船で商社が利権を求めて争う感じですかね。
判りにくいのは、壱岐が回船問屋みたないな目利きをしてるんだ、という大まかな説明が無いからなんじゃ。
私なら、狂言まわしをいれるなぁ。
あのブン屋でも良いし、あのイケメンでも良いし、壱岐がやってる事、やろうとしてる事、その利益は何なのかという事を中盤にポイントとしてちゃんと入れないと。
変な所は視聴者に丸投げなんだなぁ。

アカバ湾が封鎖されると、スエズ運河を通れなくなり、大きくアフリカ大陸を迂回して
世界へ石油が供給される。
何故アカバ湾を封鎖するのか。
アメリカとイギリスがイスラエルに莫大な援助をしてる訳で、そうするとアラブ諸国は脅威たまらんという事で、封鎖してしまうんですが(もっともかな)
ようするに、イスラム教徒の国の集合体の中に一つ、アメリカとイギリスに支援を受けているユダヤ教徒の植民地が出来てるような状態で、これを誘導したアメリカとイギリスの第二次世界大戦のイスラエルへの戦後支援は火薬庫に火種をつぎ込んでいるような物ですが、あまりその辺りの状況説明はなかったですね。

それで、第三次中東戦争が起こる事を予期した壱岐の活躍!というのが今回の見所でしょうが、カメラワークのその、なんて言うか、ヘンテコ感というのが、ビックリでして、それに驚いていたら一時間終わっちゃったというのが今回の感想ですね。

誰も書いてないけど、このドラマのカメラワークをやらせてる人は多分学生でしょう。
いや、幼稚園生かな。
壱岐が元上司の所へ行く時の変なシーン。
あれ、要りますか。
壱岐が歩くシーンがそんなに重要なのれすか。今回はー。

それと、二頭対立の書き分けがメチャクチャ。


つまり盛り上がりの焦点の商戦の内容が(壱岐VS鮫島)のクライマックスなのに、それがどのような商益を取り込めるのか、というストレートなイメージが全然見てて伝わって来ない。
玉取るのはどっちや!みたいな盛り上がりなのに、その玉って何なのか、解らない。
ただ大騒ぎしてるだけ。
鮫島も好演と言うより、怪演で、お茶の間の共感を取り込めない。
商戦なんだから悪役なのは可笑しい。
どっちも対等で同じくらい悪どいんだから。
同じく壱岐を逞しく描いて、悪徳商人の知恵者の表情もチラリと出さなきゃ。
貴公子然としてて、中東情勢のキナ臭さを嗅ぎ取ってチャンスをモノにする
商社マンに見えないんだな。

つまり、主人公を応援したり心配したり、というシンパシーが全然湧かない。
ドラマとして、致命的な欠陥だと思います。

これを見て違和感を感じない制作者の正気を疑います。


テレビ制作、ドラマ制作、脚本家を目指す人達はこのドラマをじっくり見た方が良い。
どうしたらこんなドラマを作らないようにするか、という事を考えた方が良い。

巨額の制作費、宣伝費、有名俳優、有名音楽家、有能な脚本家を集めても、どうしようもないドラマになってしまうものが出来てしまうんだ、という事実。
その意味ではこの不毛地帯は教本のように貴重な存在だと思います。

テレビ朝日のビートたけし、『点と線』が特別編とは言え、JINの裏番組の再放送
で14%だった事を考えると、「重厚さ」「難解」が避けられる理由とは言えない、と思います。
BOSSで盛り上げ、任侠ヘルパーで守った木曜日10時台の良枠を不毛地帯にしたフジドラマ制作の責任は重い。
二度とこんな事にならないように、よくよく反省してもらいたい。

役者は悪く言われ、スポンサーには迷惑かけて、良いとこなし。

言葉は悪いですが、一部の人だけが喜ぶ「喜び組」みたいに見えます。
この番組全体が。

50周年とかこつけて制作費を使い放題で一部の人向けドラマを作る。
フジテレビの社員は怒って良いと思います。
テレビの公共性を考えたら。


追記
この壱岐正のモデルになった瀬島龍三は昭和天皇から苦言が出る程のキナ臭い人物だったそうです。
昭和天皇が公に特定の人物に苦言を提するなんて、余程の事だったと思われます。

この人物を美化しようと言う意図がこのドラマ制作側にあるとしたら、それは昭和天皇のお言葉に込められた気持ちや祈りをないがしろにする人達でしょう。
そんな人達がドラマ制作に居るなんて思いたくありません。




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不毛地帯 第四話 「俺が殺した」感想 [ドラマレビュー]

不毛地帯 第四話 俺が殺した 感想です。
不毛地帯第一話感想で検索したら、何故かうちのブログがTOPに上がってました。
ロクな事を書いてないのに?(;^_^A

で、この四話は2クールあるという長丁場の中で、最初のヤマ場というか、クライマックス回であります。

この回のエピソードがこの「不毛地帯」のテーマの根幹であると思います。
防衛庁から、機密文書を漏洩させた張本人として壱岐は事情聴取を受ける所から始まります。

空幕防衛部長からのグラント社の航空機性能のコピペ流失がバレる。
コピーの数字から簡単に持ち主バレるのですから、とんでも抜け作です。('・ω・`)
しかも、川又さんが書類に書き込みを残した物だから、もう万事休すです。

しかも、コピーの持ち主、川又空将はその事に関与はしていない。
川又の部下が、壱岐と通じて、機密を持ち出すのです。
川又の部下は、米びつに、スパイの報酬として貰った近畿商事の株、一万枚を隠します。
前回のこのシーンで、米びつを持ち出して逃げるんですが、当時、米びつ、とか米とかにどんな思い入れがあったか、そういう状況設定があまりいい旨味になっていなかったと思います。

起こっている事柄

防衛庁が購入する次期戦闘機の商戦

近畿商事 壱岐 ラッキード社
東京商事 鮫島 グラント社 

を推奨していてそのライバル社の推奨している戦闘機の情報を、壱岐は川又の部下に命じて盗み出させるのですが・・・
上に書いたように、部下の逮捕、書類出所がバレ、防衛庁の長官は川又が首謀者と疑い、左遷をさせて、機密漏洩の教唆と贈収賄の取り調べを行うと恫喝され、川又は壱岐の家で酒を呑んだ後、線路の上を歩く・・・
残されたのは花柳界出の奥さんだけ。
長官は葬式に顔を出し、壱岐に自殺では年金も降りない、事故死として、処理するように計らう事を約束します、今、防衛関係から自殺者が出るのはマズい・・・
防衛庁官は「遺書とか持ってないかね」と無情な事を言い、壱岐はキレます。
「お前は!」と掴み掛かりあわや修羅場。

奥さんとりなし、取りあえず、事は治まり、ラッキード社の戦闘機導入になって近畿商事は万々歳。

「川又すまない!」と壱岐は慟哭。
う、うーん、ドラマとして見ると正直壱岐って疫病神じゃね?という感想しか浮かばない。

川又の、警察予備軍から自衛隊になり、国民に理解される防衛機関として、強くしていきたい、という理想は解ります。
そして長官の自衛隊を私欲の為の道具にしか見ない腹黒政治家の存在も解ります。

けど、結局、川又さんが自殺しちゃったのは、壱岐の所為じゃないの?

商戦に巻き込まれた訳でしょう。
軍人の高い理想は商人の商戦にかき消されて、身動き出来ない証拠を残され(複写機、海に捨てなよ)軍人としてしか生きる道のなかった川又は線路の上を歩くしかなかった。

今回のテーマは商魂の恐ろしさじゃないかな、と思います。

その商戦(戦争ですね、近畿商事と東京商事の)に企業戦士として加わった壱岐。
理想や人間性よりも社益の為に人間を犠牲にして成長していく、商社達、その商戦の果ては不毛の大地・・・

作者が示したかった、当時の現代人への警鐘を今期に振替て新しい警鐘を作るという感じじゃないですし、どうも、“右より路線”の匂いがプンプンしてそれがどうも、“敏感”な人達に敬遠されてるんじゃないかな。
小説読んだ時、そういう右左の匂いよりも当時まだまだ沢山あった日本人の美徳とか良心とかそう言う物を全てなぎ倒して行った『総合商社』というバケモノを面白可笑しく書いて、日本人の姿を暴き出してるような、露悪的な作品だと思いました。
『露悪』というイメージですね、山崎豊子さんの作品は。


それに対して今期の「不毛地帯」はどうも、川又空将補の理想とかそれを前面に出すのは、“右より”の匂いを感じるんですよ。
それがはっきり解ったな。
このドラマの制作意図。

本当は、壱岐と近畿商事に上手い事嵌められたかも知れないのに、官僚の私欲に押しつぶされた理想高い軍人・川又の悲劇の死みたいになってる。
そーじゃなくてー
壱岐がやらかした機密防衛の流出の詰め腹を切らされた訳でしょ。
本人は無関係なのに。
でも本人は黙って死んで行く。

友情の為か、それとも、もっと大きな大義の(?)為なのか・・・(壱岐は川又にとって命の恩人なので、自分の潔白を公にする事が出来ないんです、そうすると壱岐が窮地に立たされる、いわば壱岐の罪を被って自殺したのです)

壱岐がズーズーしい、友人の死を踏み台にして商戦の勝利を手にした死の商人なのに、
何故か被害者面。
あんたに長官罵る事ができるのかな。
防衛機密を盗み出させた元々の責任はどうなの?
って突っ込む気力も出ない程、杜撰な台本だなぁ。

しっかし、なんかこう、ヘンテコなドラマっていう外観(ルックス)だなぁ。
小雪が出て来ると、別のドラマ見てるみたいだし、能楽師と全然釣り合わないあの変なシーン。
女優さんの統一感が無いと言うか。
バラバラな漁場というか、次のシーンを安心して見る事が少ないような。

他の人の意見を聞いてみましょう。

Eさん(衆議院の予想、大外れ)に聞いてみました。

私「Eさん、フジテレビ50周年記念ドラマ『不毛地帯』見てますか」
E「一話だけ見ました」
私「どう思いましたか?」
E「今時にしては珍しく、女子供に媚びない、男気あるドラマだと思いましたね、EDとか特に」
私「へーそれで、どうして続き見ないんですか?」
E「私はテレビ局の男気に興味が無いからです。」
私「・・・・」

こうして私とEさんの“不毛”な会話は終わった。

多分、フジテレビの男気が、世間的にスベってるってそういう事なんでしょうね。

今回の話は、盟友の死と引き換えにした商戦の勝利、という感じです。
それにしても、みんなやっぱり大根に見えるなぁ。

このドラマ、評判悪いのは、女子供に媚びない硬派のドラマだからじゃない、制作側が何かの意図で
原作には無い右寄り的な味付けのサブリミナルが嫌われてるんだと思います。

高度経済成長で潰された人間性の尊さ、商人の底知れぬ逞しさ、官僚の経済界との癒着の醜さ、
そういう見所が、まったく無いです。

なんか勘違いして作ってるなぁ・・・このドラマ。
これはブラック小説でしょ、なのに壱岐を美化しちゃあだめなんですよ。
国の為に、日本を強くする為に、ラッキード社の戦闘機を導入させるんだ!
みたいな壱岐の行動目的、モチベーションは見る方をシラッとさせるだけ。

壱岐は商社の利益の為に、防衛機密盗み出させて、バレたら部下に罪を拭わせて、川又が濡れ衣で更迭させられたのに、何もせずってどんだけ腹黒なんだよ。

それなのに、介の字貼りの唐沢君に貴公子みたいな風情で「貴様は・・・」とボー読みされてもなぁ。

うーんスベってる・・・

これにお金かけるなら、任侠ヘルパー、続編作って欲しいなぁ。
彦一シリーズでね。寅さんみたいに、施設を転々とするの。
シリーズ化したら長く続くよ。

不毛地帯、時代錯誤右寄り路線ドラマっていうイメージかな。

しっかし、このドラマの不人気を象徴するように、アクセス悪い・・・
もう見るの止めようかな・・・
シナリオセンターの先生は勉強の為に・・・って言ってるけど、なんか辛いわ・・・


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不毛地帯 第一話感想 ドラマレビュー 重たくて、暗いよ! [ドラマレビュー]

重い!とにかく重たいのですが、内容が重たくて、(描写がね)物語の重要なテーマが初回
全然解りませんでした。テーマは何?

唐沢寿明君の大きなお目目しか記憶にない。
今時、こんなソ連との市民感情が悪くなるようなドラマ持ってこなくても。
鳩山総理がソ連との友好関係を向上させようかな、という時にタイミング悪っ!

シベリア抑留で白いお布団に寝かされてたりとか(ふつーはもっとボロボロなんじゃ)

ドラマの、記憶に残るセリフがないなぁ。


小説は読んだ事あります。
いわゆるロッキード事件を元にした社会告発ドラマなんですかね。(小説の方が先で後から事実が着いて来たらしい。昭和の“未来日記”だ。)
今はそういう社会告発ドラマを書く小説家居なくなりましたね。

実録!厚生労働省!黒いカルテ、なんていうの。

今、社会問題を告発してそれを浄化させようとするエネルギーが落ちてるような気がします。
個々の家庭の問題が多過ぎて(子供の受験、親の介護、夫婦の問題、ヘトヘトです)社会運動する
体力が奪われてしまっているのでは・・・
ケータイでゲームしてても世の中変わりませんよ。

フジドラマの、大作を作ろうという熱意みたいなのは充分伝わって来ましたが、何故か役者さんが
大根に見えてしまうような重厚感、緊迫感の無さ。
私ドラマの事は良く解りませんが、もしかしたらカメラアングルが良く無いのかな?

主人公がロシア兵との尋問で天皇の戦争責任について、問われ、「天皇に戦争責任はない」と答え、
さらに厳しい環境のシベリアの奥地へ、連れて行かれます。
第二次大戦戦争の責任って何でしょう。

壱岐が答えた「戦争責任はない」という言葉から何を感じたら良いんでしょうか。

ちょっと考えてみました。
それは、戦争をしたかった人達が天皇陛下を戦争参加のシンボルにした事じゃないでしょうか。
神聖化された天皇陛下の召集令状には誰も逆らえなかった・・・・

今、このドラマを見て、現代人に何を感じ取って欲しいか、というテーマが見えて来ませんでした。
軍人らしい矜持もどこの信念からくるのか。
何故、壱岐は「天皇に戦争責任は無い」と言ったのか、彼はどういう根拠だったのか。
ロシアに戦争責任を天皇に追求されたくなかったのか、それとも、軍が天皇を利用してた、と言いたかったのか、それとも、ただ庇っていたのか。
セリフにその背後があんまり見えないなぁ。

結局、壱岐は就職しても、その旧軍の人脈を当て込まれ、いわゆる防衛商品の鵜飼いにされて、商社マンとして出世を果たしていくのでしょう。

そこに何を見いだせばいいのか。
主人公にカリスマ的な魅力があれば話にリアリティが増すと思うんですが、ちょい、文学青年みたいに見えました、軍人時代も帰国後も。

はっきり書くと、主役に人間的な魅力を感じませんでした。
これは他の配役にも言えるなぁ。

良い役者なんだろうけど、いつも同じような顔ぶれで、もっと同じ年代で良い役者さん無名の人、
持ってくれば良いのに。と思いました。
見飽きちゃうんだなぁ。画面見てると。

うーん、天海祐希が主役になったら、見るかも。

●関東軍の罪
入植を奨励していた一般人を残して自分達の家族だけ退避させた。
今日まで続く、中国残留孤児が発生した原点です。

壱岐だけの所為ではありませんが、こういう問題点はなんだか他人事みたいですよね。
家族よりも、抑留された軍人サークルに居る方が居心地が良さそうな壱岐。
人間としての、不具合を感じます。
商才はあったにせよ、人間的には決して賞賛される人ではないでしょう。

精神的なホモとまでは言いませんが、どこまでも自分に都合の良い世界に閉じ篭って、社会的な倫理観が欠如してるように思えます。
何故これがドラマの主人公に・・・?

そういう素朴な疑問がまず浮かぶドラマです。

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任侠ヘルパー最終回・感想。任侠ヘルパー映画化決定? [ドラマレビュー]

任侠ヘルパー最終回9月17日木曜夜10時放送。
草なぎファンとしてはこれは書かんとアカンやろ、と思ってたんですが、先週がゴタゴタしてたので、酒井法子の記事書いたら弾みが付きました。
2週間以上たっているので、もう感想も出尽くしたと思うのですが、私なりに・・・

任侠ヘルパー、フランス映画の余韻。
または彦一スマイルの味。
などがポイントです。
なんで任侠ヘルパーでフランス映画なのか、と問われれば、まぁ、個人的な好みの主観の問題です。

老人介護へ、人の道に外れた彦一達がいかにして、任侠を発揮するか、が全体的な見所で、各回に渡って、老人虐待であったり、介護施設の問題であったり、時に、介護老人が恋をしたなら、ヘルパーはどう関わるのか、などの、今までのドラマに無いジャンルのテーマに沿ってお話が進んで行きます。

クールにニヒルに決めて、言葉も態度も粗暴な彦一が、やがて深く濃く、老人達に関わり、捨て身で
問題を解決したり、また出来なかったりをもしながら、介護の世界に介入していき、ついには施設を老人を大切に思う人間に成長して行きます。

最終回、非認可の施設へ行き、かつて自分が平然とやっていた老人詐欺の電話を受け、愕然とします。その電話の反応は、既に彦一が、老人を人間と思っていなかった初回とは違う世界に入っている事を意味するのです。

ここで私は「うーん」と唸りました。
オレオレ詐欺って大学生の兄ちゃん達がやってる訳でしょ?
これは核家族が増えた事への意外な弊害なのかな、と。
私の周囲でも(おばあちゃんっ子)だった人は、老人に優しい。
私は両方の祖父母にはあまり縁がなかったので、そういう気持ちが少し判らない。
老人と身近な接点があれば、老人騙そうなんて出来ないですよね。
核家族は老人詐欺を産む温床なのかな?


草なぎ君演じる極道者の翼 彦一は、自分の意思ではなく、組の命令で老人介護に関わり、そこで初めて、車椅子でも、寝たきりでさえ、人情や温かい思いを持ってる事を知るのです。
極道の世界に生きて来た彦一の荒んだ気持ちは簡単には介護には傾きません、そんな単純な人間じゃないし、お気楽なはなしでもない、いつまでも彦一は不貞腐れつつ介護をして行きますが、ついに、最終回で、老人詐欺の電話を受けて嫌悪を感じた時点で、アイデンティティの崩壊を迎えるのです!
「へー」とまた唸りました。

第一話で悪どい老人詐欺やってますからね(この時の“悪魔の笑顔”がコワイ!)
そのビフォア、アフターをちゃんと描いてる。
時系列がきちんとしたドラマなんですね。ちょっとした大河、いや小河ドラマだ。

11話を通して、彦一の表情にあまり変化がなく、女社長に褒められた時に照れるくらいです。
問題が起きても、手を差し伸べなくてはいけない時も、むすっとした太々しい顔。
そして時に「ニヤリ」とした苦笑い。
いや、苦笑いでもないなぁ・・・シニカルな笑い・・・いや、彦一にしか出来ない、彦一スマイル。
ちょっと醒めて、ちょっと自嘲気味の、ちょっと歪んだ笑い。

彦一スマイル。

これがフランス映画に出てくる、ギャングみたいなの。
特に10話で彦一達の施設の女社長、羽鳥晶の元夫と羽鳥を挟んで対峙するシーン。
題名は忘れたけど、アランドロンの映画みたいだった。

お互い女を通して無言で警戒してるんですね。会話もしている。無言で。
大人の男同士なら、出来るんです、この女を引き合う探り合い。
“お前はこの女の何が望みだ?”と。

ラウンジで今後の生活について語り合う羽鳥と元夫そしてカウンターテーブルの片隅でコーヒーを
飲む彦一(あの事がなければ、スコッチウィスキーか、ブランデーならそのままフランス映画^^)

「くう〜草なぎ君、こないな大人の男の演技できるようになったんかいな!」と
また唸る私。そー、おーまいそー、私にとって任侠ヘルパーの醍醐味とは『彦一鑑賞会』
なんですわ。へへ。あとは刺身のツマ。(←他の共演者に失礼な!)

あとフランス映画にたとえると、ふる〜い名作「天井桟敷の人々」のバチストとガランスとの関係みたいだなー。草なぎ君、タップも良いけどパントマイムもやるといいのに。日本でジャン・ルイ・バローのバチストをやらせたいのは草なぎ君だもん。
天井桟敷の方は、ヤクザの情婦、ガランスと、俳優、バチストとの恋の行方的な展開で、あくまで
任侠と介護がテーマだったこのドラマとは全然似て非なる物ですが、あの10話の三角関係的な配置って女を挟んだ男のにらみ合い的なダンディズムを魅力的に見せていて、「へー日本のドラマでこんな無言の空間で三人の思いを演出する粋なシーンが作れるんだー」てまた「へー」(トリビアの泉か!)でしたね。
とにかく任侠ヘルパー全面に複雑な、フランス名作映画の雰囲気が漂ってるような気がするんですが・・・

びっくりしたのは彦一とりこ(黒木メイサ)とのキスシーン。
りこは悲願のヤクザ組織の幹部の座を手に入れ(彦一に譲ってもらった)今や手下を従える女親分。
介護施設で警官と大乱闘した彦一が、(出所?)海岸でりこと出会う。

このシーンが秀逸。
りこは軽く胸を張った仁王立ちの後ろ姿。
彦一は少し斜めに腰を落として所在なげに海の家の椅子に座ってる。

二人の立場とか、心境とか、そんな物がにじみだしてくる、良いシーンでした。
そして、ここからがただ者じゃない、りこ、強行手段に出ます。
会話で、彦一は羽鳥の元へ行くと悟ったりこ。
ずっと思い慕って来た彦一の唇ば奪おうって言う算段です。流石姉御。

海小屋の裏手に引きずり込んで、彦一を壁に押しつけ、強引に唇を奪うりこ。
あー美しい。あー彦一がうらやましい。あーりこが羨ましい・・・
ドラマ史上に残る名シーンと思います。

しかし謎。
なんで草なぎ君はいつも“奪われるキス”なの?
「メッセンジャー」でも飯島直子に最期唇奪われてたし、「スタアの恋」でも最期藤原紀香に唇を“授けられて”いたしな。
なんでやの?
草なぎ君はなんで受け身のキスなの?一歩前へでないの?ジャニーズだから?えー?

・・・なんかキスとか唇とか書いてたら気持ちが盛り上がって来た!
なんか私も奪いたくなって来たゾ、草なぎ君の唇!(←危険)

あ、いや、それで最終回ですね。ひまわりの花を持って。
花束を持って、彦一は羽鳥親子が入所している施設へ向います。
このシーンもフランス名作映画のかほり・・・
「うーん、“男前”になったなー」とまた独り言。

彦一のジッポーのライターの音で、正常な記憶が甦り、彦一に嫌みを言ってタバコを取り上げる羽鳥。ここは初回で、二回目あたりでさんざん交わされて来た会話なんですね。
この初回の会話が、最終回の結末の伏線になっているとは・・・
嫌みを言われた彦一「へっ」みたいな“お手上げ”笑いをするんです。
彦一スマイルで締めるのか・・・

「うーん」とまた唸る私。
ラスト、悲劇でもなく、安易なハッピーエンドでもなく(羽鳥は若年性アルツハイマーで進行加速中なのだから)どちらにも織り込まない終わり方に脚本家の意地というか挟持を感じました。
何か、視聴者へ「悲劇もハッピーもどちらかを期待した通りには持って行かない」という宣戦布告のような物を感じました。あえて、どちらにも落とさない、という。

たんなる続編へ向けての序章なのかも知れませんが。
任侠ヘルパーは全編を通して、視聴率が乱高下した草なぎ君主演にしては珍しい作品になりました。
この乱高下は、そのまま視聴者のこのドラマへ(どう向き合うか)といった混乱と動揺が見受けられるような気がします。中盤から安定指数を貫いたのは「とにかく、この難儀なドラマとつき合ってみよう」という視聴者が腹を括ったように思えます。
10話で視聴率が底冷えしたのは、羽鳥親子物語が、番組のテーマとずれていたからで、脚本家の挑戦の度が過ぎて視聴者に逃げられたように思えます。
彦一が見た施設の物語にしてはアルツハイマーになる羽鳥が現実感がなさ過ぎたように思えます。
(主役はブレさせたらいけない、というのが脚本の基本なんだそうで、だとしたら脚本家は初歩的なミスをした事になります。この脚本家はブログにファンから羽鳥の出番を増やして欲しいと嘆願され、それを10話で本当に実行しちゃったらしい、プロとしてあるまじき独善的な行為ですね、バカじゃないの)私も冒頭の夏川結衣のアップでチャンネル変えました。^^;;あれは・・・ねぇ・・・
脚本家が自分のコミニュティに来るゲストとのやり取りで内容を決め、それが実際に企画で通るなんてテレビ局もナメられたもんですねぇ。(コミケの同人誌レベル)
このドラマのテーマはヤクザの彦一以下任侠ヘルパー達の奮闘と老人介護を通して任侠に目覚める心の変遷でそこが見所でしょ。
色黒ヒラメ顔の子供店長と中年なのにアイドル並の演技力の夏川結衣の人気じゃないでしょ。

もっと羽鳥の悲劇は、子供店長の視点と、彦一の関わりで表現された方が、視聴者は安心してテレビの前に座っている事が出来たと思います。
あと残念だったが長時間かけたという入れ墨がなかなか視聴者に披露できなかったって事。
チラリズム過ぎ。^^;;;

全体的な感想は、脚本のきわどさ、あざとさがマイナスに出てる面と今までお茶の間で取り上げられる事の無かった老人介護の過酷で悲しい現実を描き出してるそのドラマ作りの勇気の見事さ、かな。
あと松平健さん演じる親分が、どうして彦一達をヘルパー修行に幹部の座をかけてやらせたか、その意図、という物が最後まで解りませんでした。
そして彦一に幹部が決まったのはどの点の評価だったのか。

他ヘルパー達が彦一とりこ、彦一と羽鳥の関係をどう見ているか。
二人の関係を見つめる事で、ヤクザへ戻るか、介護へ身を捧げるか、気持ちも変わって行くと思います。
お話が繋がらなかったのがちょっと不満です。
そして、任侠ヘルパー達が安直に“いい人”にならずに、極道者のやり方で介護問題を解決して行くのが面白い、と思いました。
彦一が真面目に介護をして自分を追い込んでる娘さんの包丁を捨て身で受け取って、それをダシにして、母親を施設に入れる決心をさせたり、介護施設の老人達の窮状を、警官隊と大乱闘する事で世間の眼をむけさせたり、“堅気”には出来ない仕上がりしてくれるんだなぁ・・・そこが面白かった。

草なぎ君の新しい魅力、と言いますが、年齢を重ねて行くにつれて、演技の幅が広がるのは、すばらしい役者の本領ですよね。
役者としての力、魅力、35歳でどんどん出てくるのは、むしろ当たり前で、もっともっと草なぎ君の演技がみたいです。クールな殺し屋でも良いし、社会派ドラマの刑事でもいい。
幅が広がる役柄を見せて欲しい。今が働き盛りですもんね。^^

任侠ヘルパー映画化決定?
週刊新潮買ってきましたが、年末にSPやって、来年夏に映画化決定だって。
公式よりも早く、関係者からのだだ漏れよりも早く、新潮と、東スポでスクープかぁ。
細かい情報なのでほぼ確定ですかね。

ちょっと複雑な気分ですね。
だったら、2クールやって欲しかった。
急激にヘルパー達に愛着を持ち、内容を理解し、介護問題と向き合い、何故か羽鳥親子の行く末を心配し・・・って正直、視聴者に無理強いもあったような、ジェットコースターみたいな番組でした。
その余韻、最終回でのお別れの気持ちが大きく揺れて、なんとも脱力した人も多かったのでは。
できたら、その気持ちの持続してるうちに、続編なり、SPなり、やって欲しかったなぁ。
(わがままだね)
なんか世の中上手く行かないですね、最初から続編と映画化を決定していた番組が大こけで計画が頓挫してたり、こんなに詰め込み過ぎの内容で視聴者が消化に苦しんでる時にもう冬やら秋やらの話が
出ても、本編を租借するのが大変で、もっとじっくり見たかったなぁ・・・という思いがあります。
ドラマ制作者側から見たら、嬉しい想定外だったのかな?この人気は。

それと、映画化なら、草なぎ君で別に任侠映画をやってもらいたいなぁ。
介護問題は「任侠ヘルパー」でじっくりやってもらったので、爽快な任侠映画でもいいじゃないですか。草なぎ君、痴呆老人にオシッコかけられたり、ガタイの良い兄ちゃん達にボコられるの、もう良いですって感じ。
もう少し、美味しい役でも良いんじゃないかな。

撮影も押して、草なぎ君は映画の宣伝と重なり、大変だった様子で、本当にお疲れさまという言葉しかでません。ドラマ制作者も不眠不休で撮影と編集が行われたみたいで、難産なドラマだったんだなぁ。と。労う気持ちで一杯です。

お盆の帰省とのりPの子供確保のテロップ、夏夫さん臨終の名シーンで地震のテロップ、最終回はのりPの保釈と謝罪会見ニュースで少し視聴率が削られたでしょう。
地震に嵐に雷にハードスケジュール(書いてて疲れてしまうような、大変さです)
そんな、マグマの噴火口から生まれたようなこのドラマ、異質ですが、ちょっと胸に沁みる、彦一スマイルを堪能できたこの作品、一生忘れませんよ!

このドラマの製作に関わったすべての人々に感謝!(メイサのゴシップはちょっとがっかり、せめて最終回直後は遠慮して欲しかった彦一&りこで和製ボニー&クライドみたいなの期待したりしてたんですが、女の硬派のイメージが崩れちゃった。^^;;)

テレビ月刊誌7月号のフジ木曜10時の内容が空欄になっています。
この雑誌の入稿ぎりぎりまで、ドラマの予定が立たなかったんですね。
撮影、宣伝大変だったでしょうね。

terebi08.jpg

テレビ1.jpg


    草なぎ剛     竹内結子(共演者)黒木メイサ (共演者)

             木村拓哉(二人に役をオファー)

     中村獅童   (夫婦)(離婚)   恋人(交際中)


なんなんですかね、この不思議な相関図。なんですか、一体。

黒木メイサ、草なぎ君のドラマのオファー、木村拓哉の映画のオファー、で、中村獅童から求愛。

    天下の美女に決定〜ですね。あーあ、^^;SPも続編も大丈夫かなぁ・・・


追記 週間文春に秋のドラマレビューを書いていた今井 舞さんはパンチで彦一が活躍するとか書いていましたね、ドラマを見ないで、書いていたのがバレバレ。結構なご身分で。

そ、それから、確か篠原ともえ、草なぎ君と仲良かったよーなー。
で、その後、獅童とつきあってるとか、あってないとか・・・?

他にも、草なぎ君の演技、話題などの記事もありますので、ゆっくりしてご覧になって行って下さい。^^

草なぎ君の主演男優賞での投票受付中!
http://research.news.livedoor.com/r/38667

BALLAD 感想

http://i-zumi.blog.so-net.ne.jp/2009-09-06

任侠ヘルパー再放送中断と酒井法子謝罪会見について。

http://i-zumi.blog.so-net.ne.jp/2009-09-30


追記

草なぎ君、僕生きシリーズの映画出演が決定し、すでにクランクイン。
竹内結子との共演で。

お蔵入りしたと以前に聞いた事があります。事件の影響で。
この新潮の記事はその映画との混同でしょう。
たいした事してないのに、映画はオクラ入り、謹慎させられ、謝罪させられ、ネットで叩かれ、マスコミで叩かれ
ほんっと可哀想。
けど、この事件で今まで離れていた古いファンも沢山復活したらしいし、新しいファンも増えたみたい。なにはともあれ、よかったです。

気になるのはコナミがビクターを買収したとの事。
コナミはきな臭い噂もあり、後々悪い影響がSMAPや剛君に出ないといいな、と心配しています。

このブログ記事は沢山のアクセス頂きました、有り難うございました。



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酒井法子謝罪会見。任侠ヘルパー10話再放送の中断に思う。 [ドラマレビュー]

2009年9月17日、この日は酒井法子という覚醒剤に放送業界、メディアが汚染された日だった。そしてフジテレビドラマ任侠ヘルパーの最終回の日。

任侠ヘルパー最終回、と酒井法子の謝罪会見と並列に扱うのもどうか、と思いますが、切っても
切れない状況があの日出来上がっていましたので、取り上げてみました。

本当は酒井法子、と活字を見るだけで大正時代の貴婦人のように、「汚らわしい!」と眉を顰めてしまうような気分なのですが、この日、9月17日に保釈され謝罪会見が行われ、任侠ヘルパーの最終回がありました。
この日、午後から最終回SPとして、フジテレビで再放送10話が放送されていましたが、開始10分で中断され、酒井法子の謝罪会見が放送されました。
ふむ。
視聴者は抗議の電話&メールをフジテレビに送ったそうです。
当たり前でしょう。
テレビ画面で番組を選ぶ特権は視聴者に在り、番組を強引に中断して覚醒剤で逮捕された芸能人の謝罪会見を中継を見させられるなんて、とんでもない電波の横暴でしょう。

2009年9月17日の事でした。
これは、テレビに持つ幻想を打ち砕き、視聴率至上主義の為にドラマの放映を楽しみにしている人の“放送を見る権利、ドラマを選ぶ楽しみ”を全く考慮していない人達が居るのだ、と言う裏側を視聴者に見せちゃった事は、実は放送局にとって、取り返しの付かないイメージダウンになるんじゃないかな、と危惧しちゃってる訳です。

後世、間違いなく、放送の良心、という事を思いやるに、その決断をして血眼になって酒井法子の謝罪会見を流した人達は軽蔑される事になるでしょう。

実はこういう人達が、テレビ離れを加速させているんです。
放送人達の、誠意の無さ、画面の向こう側に居る人達に対しての敬意を感じない、行為がテレビって所詮、放送人達が番組を好き勝手に出来て、私たちに偉そうに流していただけなんだ、とむき出しの現実を見せてしまった事はかなり痛い。
要するに信用を失ったって事です。

勿論、「任侠ヘルパー10話・再放送」を楽しみにして画面の前に居た人達は、あの謝罪会見を待ち構えて居た人達に比べ、僅かな人達でしょう。
視聴率も、会見の方が倍だったに違いありません。

しかし、テレビ局が自局の、評判の良い介護問題を扱うドラマよりも、覚醒剤で捕まった往年のアイドルの会見(二日に渡って保釈金の納入を引き延ばし、世間の衆目を集めさせる作戦に出た、会見の
値段を釣り上げる為であると思う。)の会見の中継を選び、ドラマを中断させた事は、放送人として、不明と
なじられても仕方ない事なのではないのか。

同日、任侠ヘルパーの最終回の日であり、前回分の放送で、夜10時の最終回の視聴率の底上げが期待出来た。
どうせなら、こっちの視聴率の応援に廻ろうとは少しでも考えなかったのだろうか。
目先の視聴率に釣り上げられるピラニアのように感じた。あの日のマスコミの狂態振りは。

また一つ、テレビ放送という事に、報道という物に、幻滅を感じた一日だった。
しかも、その狂態の原因は、日本を揺るがす大事件ではなく、元アイドルの覚醒剤の反応抜きの為の
逃走の果ての逮捕、保釈という、事件としては誠に低俗なレベルの犯罪者の謝罪なのだ。

世間は酒井法子に謝罪を求めたか?健康を気遣ったろうか?
社長が大騒ぎしただけで、私は「どーせ薬抜きで温泉かスパにでも浸かってるんだろう」と思っていたがその通りだった。逃走開始時に酒井法子は大量のカップ麺と飲料水を買ったという。
携帯用の化粧品も。
「夫の逮捕で気が動転した」妻のやる事だろうか?

普通なら、子供を守り、夫の面会、差し入れの為に自宅で待機するのが愛情ある妻の役目の筈だ。
私が酒井法子の薬の噂を聞いたのは10年前、つまり酒井法子の結婚前だ。
私は夫に薬を教えたのは酒井法子なのではないか、と思っている。
亡父は全身に刺青のあるヤクザで、覚醒剤にも手をだしていた。
そのため、酒井法子の実家は裕福で、我が侭に育ったらしい。
最近では身内は殺人で服役中との事。

むしろ、酒井法子が謝らなくてはならないのは、無理強いして結婚させた夫と、無自覚なまま育てた、子供なのではないか。覚醒剤をやったから、と世間に謝罪するのは筋が通らない。
何処までも自分中心の歳を取っただけのアイドルのままだ。

またそれを“視聴率”が取れるから、と騒ぎ立てるメディアが居る。
これらが、メディアが、視聴率と引き換えに世間に酒井法子という害毒を垂れ流してるようにしか私には見えない。

なるべく、この“害毒”に染まらないようにと、酒井法子が出たらチャンネルを変える視聴者もいるのだ。
それが増えて行って欲しい、視聴者の視聴NO!こそが本来の良質な番組作りに放送人を向かせる妙薬なのだと思う、苦い薬。
そしてそれを実行する方は大して苦にはならない行為だ。
見なくても苦にならない番組を大騒ぎして、視聴させる今の放送局なら。

テレビ界には今後、このような事が頻繁に起きるような事になったら、そのまま自分たちへ視聴者の
怒り声が跳ね返って来るのを覚悟しなくてはならない。

いいドラマ、広い視点で作られた報道番組、社会問題を洗い出すワイドショー、そんな物を望む事がだいそれた事でないような、そんな時代であって欲しい。

しかし大胆なブログになっちゃったな、これ。こんな混沌としたコンテンツでいいんだろうかー。
^^;;;;

まったく、あの往生際の悪さ、ふてぶてしい会見の様子、同じ謝罪会見でも酔っぱらって騒いじゃった草なぎ君の会見の方が誠実で、清らかな性格を表していて比べると余計に好感度が上がってしまう。泣くまい、泣くまいとしてたしね、草なぎ君は。

確信犯で逃げ回って居た女の涙よりも、涙をこらえた草なぎ君の方が素敵だった。

間違っても、酒井法子の手記や映画を見てはいけない。
余計に彼女の“負のネームバリュー”に群がり、金儲けをしようとする人達の餌食に彼女がなるだけです。
彼女を本当に思うなら、存在を無視する事。それだけです。
未だに庇う、あの元会長は、本当に酒井法子の事を思っていないと思う。
お金を生む金の卵くらいでしょう。
だから酒井法子も当てにはしなかった。

名前は世の中に知られても、“社会に有益でない人達”が居る所に酒井法子は居ると思った方が良い。
世間を震撼したらしめた会見後のお出迎えの風景も、アイドルという先入観を捨てて、組長の娘、としてみるとなんら不思議な風景ではない。
当たり前の事を、私たちは見ているだけだ。

もっと冷たい目で、報道をも、この酒井法子をも、見た方が良い。

そして、報道の、ドラマ制作の良作品を、スクープを、社会悪の暴露を、讃え、褒めそやそうではありませんか。苦情が有るなら、テレビ局よりも、その番組のスポンサーに言って番組に圧力をかけるという方法もあります。

ただ、やはり視聴率が全ての結果であるなら、それを逆に利用して、視聴者が、これはと思う番組、
タレントを“育てる事”も出来る筈です。
視聴する事で、応援し、支えるという事も、また確かな手応えとして、ドラマ作りに参加できる。
まあ、楽しんでみれれば、それが良質の番組であれば、一番良い事なんですけどね。^^;;

でもあえて言いたい。
視聴者側が良質な番組を選択をして行き続ける事が、結果的に放送を育てる事になるのではありませんか。

ちょっと、政治の世界にも似ていますね。^^

写真は六本木ミッドタウン

六1.jpg

ヒルズ.jpg
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華麗なる一族 に言いたい事。 [ドラマレビュー]

お父さん       まず、肖像画を外した方が良いと思います。

鯉(将軍)      空気読んでください。(あんたが現れるから、話しがややこしくなった)

鉄平君        血液検査しなよ。(間違いだって事あるかもしれないんだから)

銀平君        あのー妊娠させちゃったのに、(血族はいらない)って・・・

お母さん       何故、ジャニーズに入れなかったんだ!(その方が今頃大もうけだよね)


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